トップページ > 最新情報 > 「視点」付加価値のある飼料とは

最新情報


「視点」付加価値のある飼料とは

(飼料通信 平成7年12月7月号より抜粋)

「視点」付加価値のある飼料とは

 来年1~3月配合飼料価格は、値下げになりそうであるが原料コストをどう算定するか、シカゴ穀物定期や海上運賃をはじめ為替相場などの動向を踏まえて決めるだけに課題も少なくない。

 今は第一線から外れ悠々自適に暮らしている以前、大手商系メーカーの原料担当役員をしていた人が次のように語っている。「今の配合飼料の設計は、とうもろこしと大豆粕主体の考え方が多く単純な配合になっているのではないか。それは一時的なコストダウンができる配合になるのであるが・・・。15年前までのようないろいろな原料を組み合わせて作るフレキシビリティ(柔軟性のある、適用性が高い)のあるエサでなくなっているのではないか。原料を売る問屋が少なくなってきていることも一つの要因かもしれないが、そのため配合飼料メーカーは厳しい。」と現状を憂いながら問題を指摘していた。

 飼料メーカーとしての存在価値が問われているのではないか。単純な価格設定での価格競合はメーカーの技術力、指導力、先見性などの総合力は評価されない。安ければいいのであるとすればメーカーとしての価値は高まらない。価格が高くても畜産ユーザーに受け入れられる付加価値のある配合飼料をどれだけ作れるかの競合が飼料業界に必要とされているのではないか。