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レンダリングシステム:レンダリングとは


米国レンダリング産業発展の背景

アメリカのレンダリング産業は、産業交易の発展が畜産食肉需要の拡大とともに著しい変貌を遂げた。

キングランチ

King Ranch

テキサス州がメキシコより割譲された後も、南部テキサスはまだ未開の地であった。そのような頃、キャプテンキングが今のコーパスクリスティ市の近くに上陸した。当時この地は海岸から内陸の地平線の彼方まで、木が一本もない見渡す限りの草原だった。牧畜に最適な状景を目にした彼は、そこにメキシコより牛を輸入、牧場を切り開いた。

1970年当時でも、世界一の牧場といわれていたキングランチが100年以上も繁栄を続けている要因は、きわめて短期間に肉用牛への品種改良に成功したからである。コーパスクリスティ市のそばにあるキングスビルという町は、牧童が居着いて出来た町であることからも規模の大きさが分かる。このような背景があり畜産食肉産業は急速に発展していった。

プロクター&ギャンブル社(P&G社)

Procter & Gamble

南北戦争の少し前、シカゴの近郊にあったプロクター家とギャンブル家という二つのレンダリング業者が合併会社を興した。南北戦争が必至という情勢を見た合弁会社は南部の牛脂を買い集めミシシッピー上流に艀を浮かべ貯蔵していた。

南北戦争がはじまり南部の牛脂が入らなくなると、北部では牛脂から作られている石鹸が、水分の多い粗悪な石鹸に変わり出回るようになった。厳しい世相の中、合弁会社の製造した石鹸は昔と変わらない良質な石鹸を販売し続け信用を勝ち得た。この合弁会社が今日のプロクター&ギャンブル社であり当時のアイボリー石鹸である。このP&G社はレンダリング業者の中で最も成功した会社の一つと言われている。

ウィルソン社

Willson

ウィンブルドン・全米オープンテニスなど世界4大テニストーナメント大会に出場する多くのトッププレイヤーが使用しているテニスラケットはウィルソン社の代表的な製品の一つである。

ウィルソン社はゴルフ・野球・等のスポーツ用具の製造販売会社として世界的に有名だが、この会社もウィルソンというミートパッカーのレンダリング部門がスポーツ用具には多くの皮革が使用されていることから発展独立した会社である。親元になるウィルソン・ミートパッカー社は今日でもまったく同じ名称、ロゴマークの元、活動している。