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熊本地震畜産現場も直撃

(飼料通信 平成28年4月20日号より抜粋)

 14日午後9時半ごろ熊本県を襲った震度7の地震は、週明けも余震とみられる大きな地震が続き、終息の気配がない状況が続いている。テレビなどでも連日現場からの報告が伝えられるが、被害の大きさに呆然とする状況ではある。被災地への救援物資も多く集まっている様だが、必要な場所に届かない等の問題も発生している様である。
 この地震で畜産現場での打撃も大きかった様である。特に、酪農、繁殖農家などの多い地域だけに道路インフラの破壊で生乳の移送が出来ず現場で廃棄する動きとなっている。また、コンピューター管理が進んでいる養鶏場などでも制御部分が壊れエサの供給に支障が出るなどの混乱もあるようだ。 
 配合飼料としては震源地から1番近い八代飼料基地などでも大きな被害は出ていない様で配合飼料の生産には支障は無いようだ。東日本大震災の時の様な津波が無いだけに輸入穀物の確保は問題なく、備蓄穀物使用なども無い様である。
 しかし、道路インフラの破壊は配合飼料の移送に支障を来している様で、畜産現場での飼料確保が大きな問題となっている。また、穀物確保は大丈夫だが飼料用医療品や飼料添加物などは福岡、博多地区などに保管しているメーカーが多く、これらの商品が飼料基地への輸送が出来ないと言う混乱も出ている様である。九州地区の飼料畜産事情も予想以上に混乱している懸念はあり、地震の早期終息を祈るしかない。