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殺虫剤に汚染された卵 EU域内外17の国と地域に


ヨーロッパでは、オランダなどの養鶏場から出荷された卵が殺虫剤に汚染されていたとして大きな問題となっており、EU=ヨーロッパ連合は調査の結果、EU域内だけでなく香港など合わせて17の国と地域に出荷されていたと発表しました。

ヨーロッパでは先月、オランダの養鶏場から出荷された卵から「フィプロニル」という殺虫効果のある成分が検出されたことが明らかになり、各国が流通経路の調査などにあたってきました。

EUの執行機関にあたるヨーロッパ委員会は11日、汚染された卵がEU域内のドイツやフランスのほか、スイスや香港も含め、合わせて17の国と地域に出荷されていたと発表しました。

出荷された卵の総数などは明らかになっていませんが、ドイツ政府はドイツ国内だけで1000万個以上が流通した可能性があるとしています。出荷された卵の多くは、すでにビスケットやケーキなどの加工品として流通しているということです。

「フィプロニル」は少量の摂取であれば健康への被害は生じにくく、今のところ被害は確認されていないということですが、大量に摂取すると腎臓や肝臓などに影響を及ぼすおそれが指摘されていて、EUは食品業界での使用を禁止しています。

この問題を受けて、オランダの捜査当局は養鶏場の幹部2人を拘束して詳しいいきさつを調べています。EUは来月、各国の担当閣僚らによる会議を開いて対応を協議することにしています。

NHK News Web 8月12月号より抜粋)