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(視点)鶏卵市況上昇大手の増羽上回る需要?

(飼料通信 平成29年10月13日号より抜粋)

 鶏卵市況は、一段高となり全農Mサイズが10円上昇して212円を付けた。関東地区などでも大手養鶏業種中心に増羽意欲が強く、すでに500万羽程度の鶏が増加したのではと見られ、今後1-2年で1,000万羽は増えるとも見られている。もちろん、小型養鶏などの廃業もあり、純増では無いにしても増羽の動きは消えない。
 増加を裏付ける様に、最近はヒナの不足が目立っている。一部大手養鶏業者は、通常ヒナ価格や配合飼料価格に厳しく値下げ要求するのだが、最近はヒナ価格に関しては言い値で買っていると言われる。現状で新規にヒナを買いたくても、来年の夏頃まで待たされるという話も出ている。
 高卵価の要因としては、インバウンド需要や海外からの就労者が常時100万人を超える等が言われ人口減を上回るとされる。また、最近は卵のコレステロール悪玉説も否定される動きもあり、昨年度の年間の一人あたりの消費量も331個と主要国ではメキシコに続き2位となっている
 鶏卵市況の好調は、4年目に突入する気配であるが、この高卵価が永遠に続く訳では無い。現在の増羽傾向で早晩市況低迷期が訪れると思われるが、鶏卵事業家としては、その時期に生き残れる力をつけておけるかが、現在取り組む最大の課題である。