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北海道飼料工場2日目も操業できず

北海道で発生した大地震は、自然の力の前での無力とシステムの弱点を露出したことになった。最大は北海道全域が停電に追い込まれたことである。人間の営みの中で電気が無いことが生活に大きな支障を与えることが露呈した。

飼料・畜産業界でも影響が出ている。配合飼料工場は6日、7日と操業が出来ていない。1部では本州から配合飼料を移送するという動きも出始めている。電気の供給は優先順位ではあるようだが、配合飼料は若干遅い対応なのかも知れない。

災害時に配合飼料供給不足で1番心配なのはブロイラーやレイヤーと考えていたが、今回の災害では電気の供給不調で酪農への被害が非常に大きいと言うことが再認識された。最近の畜産現場は機械化が進み、全てが電気で動くと言う状況になっている。酪農家も大型化が進み搾乳作業も機械が行っているだけに、今回の電力ダウンは大きな傷を残した。搾乳が出来ないと牛の健康被害に直結するだけに電力ダウンが長期化すると生乳生産基盤の崩壊と言う最悪の自体も出現する不安も出ている。

天災に備えると言うことは何時も言われるが、平時に何処まで対応するのかが問題である。中国ではアフリカ豚コレラの拡大が止まらないという状況もある。水際での対応となるが万全を期せるのかという不安もある。(飼料通信 平成30年9月10日号より抜粋)