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飼料原料中国の動き次第で波乱も

中国でのアフリカ豚コレラのまん延が続いている様である。統計的にどの程度まで拡大しているかは不透明な面が多いが、中国からの旅行者が持ち込む豚肉関連の加工品に汚染が発見されていることを考えると、まん延の終息は遠いようである。

中国の一部銀行筋では、2019年度の中国の豚肉生産量は3,800万トンで前年比で30万低い数字となると発表した。これを反映してか今週の米国の輸出成約高で豚肉の輸出が9万700㌧とされ、このうち7万7,700㌧が中国向けと見られている。米国の今年度の豚肉の輸出成約高累計59万1,500㌧となり、史上最高レベルとなっており、中国向け累計も14万2,800㌧を記録していて中国は国内での豚肉生産減少を輸入でカバーする動きの様である。

中国の豚肉の生産が30%減少すると言うことは、同国の飼料需要の減少にも繋がる可能性はある。米中の貿易交渉が解決しても大豆はそれほど大きな数字を買えないのではとも見られる。また、国内飼料需要減少で大豆ミールの余剰感も出てくるのではとの期待もある。(日本向けに安く出る?)

統計数字発表などがどこまで信用できるかは不透明な面もある中国だけに飼料原料は今後も中国に振り回される展開が続きそうである。

(飼料通信 2019年4月15日号より抜粋)